2008.07.31 Thu
ドゥル天
久しぶりの更新です。
おいしいご飯をいただく時、よく考える事があります。
それは、昔の王様やお殿様は、僕のような
一平民が、当時の王様、お殿様が食している物
もしくはそれ以上の食事を摂る時代が来る事を、
はたして予期していたのだろうか、と。
しかも、『一国を担う』というような大きな責任を
負う訳でもない、お気楽な暮らしをしながら。
もう少し現実的に考えると、今の時代を同じく生きる
北のあの国や南のあの国などの貧しい国を思う時、
「有り難いと思いなさいよ」と、そっとささやく
誰かの声が聞こえる気がします。
こちらに紹介する「ドゥルワカシ揚げ」通称ドゥル天は、
首里王朝時代に作られた宮廷料理のひとつで、
田芋とその茎を茹でてつぶし、豚肉や椎茸などの食材を
混ぜて揚げた高級料理です。
といっても、作り方はそんなに難しいものではないのですが。。
ご近所さんから頂いた田芋がきっかけで、
レシピをネットで調べて作りました。
このような格式高い、門外不出のドゥル天レシピが
今やネットで簡単に手に入る時代。
王様の歯噛みの声が聞こえてきそうで、
なんとも申し訳なく有り難い。。
少し前に読んだ沖縄の歴史や文化に触れた本によると、
このようなごちそうは、王様でも
正月や盆などの祭事や、中国からの冊封使を迎える時
などに限ったもののようで、普段は一般市民と
さほど変わらない料理を召し上がっていたのだとか。
今や食べ過ぎたカロリーは、サプリで溶かす時代。
やれiphoneだエコだなどと騒々しい時代。
人々の欲求というのはいつか満たされるのだろうか。
もし満たされるのなら、経済やテクノロジーの進歩は
そこで止まり、その先にはどういう時代が待っているのだろうか、
そもそも人類はいつまで生きるのだろうか。
と、視線は水平線よりも遠くを泳ぎ、
ふと我に返り目の前のウイスキーへと戻す。
(飲んでたんかーーーい)
酔ってるね~。
結論。ドゥル天は熱いうちに食うべし!
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